幻の企画X  ・・・・「カメリア・モデル」

先日、カメリア会において施設公募に応募しました。残念ながら不選考となりましたが、計画の概要について「幻の企画X」としてこの「カメリアモデル」をwebサイトにアップします。

この施設のコンセプトはカメリアでの取組みやアイデアにさらにブラッシュアップして、地域交流の拠点づくり、かつ環境に負荷をかけず、災害時には拠点として活用できる施設づくりを狙いとしています。

まず、パース図、正面の大きなガラス窓はパブリックチャーチ部分です。多目的ホールとして活用可能です。この施設はアジア各国やその他の国の方が日本の介護を学べる研修施設(宿泊施設)を設け、今後注目される「日本の介護文化」を世界に発信する基地として活用していきます。パース図の上では2階のガラス窓付近が宿泊施設です。介護は医療との対比でいえば「技術の集積・結集・・・<科学>」ではなく、「文化の伝承<アート、カルチャー>」にあります。その国の文化を学び、自国の文化との対比で自国の介護を考え、ライフスタイル、仕事への取組みを考えていただく場を提供します。これからの社会福祉法人の在り方や、法人の性質(非営利性、公共性)を保ちつづけるためには、日本だけではなく海外との交流を目指したものでなければならないと考えています。その交流を具現化する手段を盛り込んだのがこの「施設企画X」なのです。

e5a496e8a6b3e38391e383bce382b9-1

延床面積:9,419㎡ 地上7階建

<用途>老人福祉施設(特別養護老人ホーム等)

<各階の構成>

BF:防災倉庫(ピット部)・・・・・1階の階段を下りてピットの一部を利用した防災倉庫です。ここには非常食の備蓄だけではなく、リヤカーや、非常発電設備なども設置し、保存だけではなく「ここが救援の拠点として活動できる」ことを想定した倉庫とします。


1F:地域交流スペース、一般デイサービス・・・・・

地域交流スペースでは一般高齢者向け、二次予防向けのプログラムの提供や、地域の一般の方が利用しやすいプログラムを設け「福祉会館」の機能を付与します。特別養護老人ホームに地域還元、地域交流の場として来ていただくことを一義的に考えていますが、出前講座を開催したり、いざというときの避難拠点として利用可能です。

イベントをただ開催して終わることなく、地域交流の際に組織化し、いざというときのための助け合いネットワークづくりに生かすようにします。ボーイスカウト、ガールスカウト、消防団の非営利組織の熟年版を意図し、施設の内部にとっては常に外からの目線が注がれていることに意識せざるを得ない環境を作り出します。

その他、1階にはオープンキッチンを設け、喫茶をできたり、料理教室が行える環境となっています。

1階の屋外にはビオト―プを作り、環境学習ができる環境も整えます。

2F:グループホーム、認知症デイサービス、宿泊施設(国際交流) ・・・・

国際交流でやってくる方のために宿泊施設を設けました。海外の医療・介護関係者が日本の介護を学ぶ際に宿泊できる空間です。現在はタイの病院関係者(相互交流協定を締結予定)の宿泊を企図しています。グループホームと宿泊施設の間は木製デッキで結ばれた屋外空間です。ガス灯を設けたり、和風モダンのブラケットを設けたりして明治初期の銀座の欧風を意図した空間づくりで和めるようにします。

3F:特別養護老人ホーム(4ユニット)、屋上庭園

3階の屋上庭園は、花を植えることで5階屋上庭園とは異なった空間づくりを行います。

4F:特別養護老人ホーム(4ユニット)・・・・・・

ユニット居室はすべてトイレ付、居室の一部には酸素設備、吸引設備を設け、看取り介護が可能な環境を作り出します。共同生活室では全体の見通しの良さと、お客様にとっての利用至便を考え、セミパブリックスペースを設けストレスなく利用できるようにします。また意匠面ではユニットごとにアジア各国のインテリア、色調を取り入れユニットごとに飽きがこないように工夫します。ユニット内の手すりについても、横手すりはほとんど設けず、木製の特注品の縦手すりを移動動線の中で設けるとともに、移動動線の中でもポイントポイントでニッチや、手がかけられる場所を設けることにより、転倒しにくい生活空間を作り出します。

5F:特別養護老人ホーム(2ユニット)、ポタジェガーデン(食べる野菜)を植えて育てます。

この庭園の一部に障害者作業所の機能を設け、常設のカフェを設けます。カフェでは、自家製パンを焼き、近隣の方の憩いの場として活用し、ポタジェガーデンと採れた野菜を提供します。一般の方の利用しやすさと、特養のお客様との動線の混在を避けるために、5階に上がるには特養にEVを使用することなく、直接5Fにアクセスできる専用EVを設けています。

また5階の一部で災害罹災時には弱電FM局開設し情報発信します。

6F:ショートステイ(3ユニット)・・・・・

眺めの良い環境下で短期間過ごしていただきます。ショートステイはあくまでも自宅生活の延長線上にあります。居宅生活との流れを大切にし快適に過ごしていただけるように情報交換を密にします。

7F:パブリックチャーチ・・・・・

著名な建築家・安藤忠雄氏の「光の教会」の作品を少し意識した光の差し込む無宗教の弔い、多目的ホールとして活用します。普段は施設のイベント会場として使用します。光が差し込み明るい雰囲気です。多様なイベントスペースを設け、イベントの趣旨に応じた使い分けを行います。参加者の動きを伴う時には1階のスペースを使い、その他のときには7階のパブリックチャーチを利用するなどし、建物全体が活発に使用されるように計画します。

e383ade38393e383bce382a4e383a1e383bce382b8e38391e383bce382b91階ロビーのパース図です。カラーの枠線になっているのは、災害時にトリアージとして使用できるように意図しています。ふだんはインテリアとしてのアクセントとしてとりいれています。自然な雰囲気のなかでいざというときにはそのままトリアージとして使えることを意図しました。

まだまだあります。

(企画X その2に続く)